「修羅の門」に失われた自分の少年性をみた

修羅の門 (1)

「修羅の門」は夫のベストコミックにあげられているらしい。
結構彼は頻繁にあれを読み返してるのだけど、私はどうも読み返す気にならない。
もちろん、とあるエピソードで必ず泣いてしまうんだけど、それは本編にはあまり絡まないオマケ的なエピソードだったりする。


なんで私には琴線に触れないのだろうかと、じっくり考えてみた。
まず一つ目、彼らの戦う意義(大げさな言い方だけど)が伝わらないこと。
二つ目、修羅と言うにはあまりに主人公が幼いと言うこと。
最後、延々とつづく平たいストーリー。
一つ目はこれは女として見ている部分が大きいのだと思う。
男は闘争本能のある生き物だ。それに当てはまらない男もいるがたいがいには闘争本能がある。
そこに読者は引き込まれるのだと思う。
少年誌に掲載されているから読むのはほとんど男の子だろうし。
二つ目、これは読者の年齢層に合致しているに過ぎない。
少女漫画の主人公におばさんは出てこないし、少年漫画にだっておじさんの主人公はまずいない。
だって、感情移入できないもんね、それだと(^_^;;
だから理解できなくもないけど、若いと言うよりは幼いと言ったほうが似合うくらいの主人公が、どんなにカッコつけてもどうも薄っぺらに見えちゃうんだな。
きっと、これってオバサン的な見方だと思うんだけど、思っちゃうんだからしようがない(苦笑)
最後、これは人気漫画の宿命でしょう。
私は、あそこまでエピソードを盛り込まないほうが、巧くしまった作品になったのではないかと思う。
主軸に絡む以外のキャラがまるで希薄なので邪魔以外の何物でもない。
漫画や映画で大事なのはワキだという考え方が自分の中にあるせいかもしれない。
そういえば、北斗の拳も読み返すのは大体ラオウが死ぬとこまでで、その後は私にとっては、「北斗の拳・番外編~その後」って感じなのだ(^_^;
考えてみると、自分が読むには若すぎる漫画なんですよね。
それがちょっと哀しい。
きっと、15くらいも若かったらもっと面白く読めたのに…
夫を見てると、男のほうが若いよなーなんて思えてきます。
「修羅の門」手痛い評価をしてますけど、決して嫌いではないです。
格闘系は全般に好きだし。
泣けるとこはかなり泣けるし。
でもね、あれ読んだ後にすぐに「魁!!男塾」読むのはどうだろう。
せっかくの余韻が台無しだと思うんだけどなぁ…夫よ…(笑)
思えば、少女漫画も昔あんなに面白く読んでたのに、いまぜんぜん面白いと思えないものがあったりします。
自分的にその代表なのが、「ここはグリーンウッド」なの。
中学校の頃、あれがすっごく好きで全巻持ってたのに、ハタチ過ぎて読み返してみたらどこが面白いのかぜんぜんわかんないの。
「小山荘の嫌われ者」とかもおんなじ。
なんなんでしょうね、これは。不思議なんだよなぁ。

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