「眼で女を妊娠させる」と噂のトロさまが見たくて。
トロさまアカデミー助演男優賞受賞作品ですね。
これで妻の次の生理がこなかったら、トロさま出演作品は「リング」並に危険ですな(笑)
群像劇ですが、マグノリアほど登場人物が多いわけでもなく、そんなに混乱せずに見れます。
あとで気づいたんですが、シーンごと基調となる色を分けて、わかりやすいように工夫されているそうです。劇中全然気づきませんでしたが(汗;
題材が題材だけに、もっと果てしなく重いのかと思ってました。
確かに軽くはないですし、十分重いのですが、お涙頂戴があるわけでなく、画期的な解答が用意されているわけでもなく。
あぁ、これが本当に現実の一部分なんだろうなと。
でも、悲しいかな、日本人にとってはそこまでなんですね。
さすがに、日本の高校生の4人に1人がヤクやってるって状況じゃないんで。
でも、僕は高校生の時に1ヶ月ほどアメリカにホームステイしたことがあって、そのときに麻薬で高校生が検挙されるところを、車で通りがかって始終見ていた経験があります。
中学の卒業アルバム見せられながら、こいつはマリファナ、こいつはコカイン、こいつは両方・・・みたいな話を笑いながら普通にしてましたな。
僕はやってきてませんが、かなり身近なんだということは感じましたね。
この作品でも、父親と娘の関係について、かなり厳しい現実を突きつけられました。
救いの無いシナリオの中で、ほんの少し心が和むのが、マイケル・ダグラス扮する父親が最後にした決断ですか。
「聞き役です。」
あと、トロさまは顔が渋いだけじゃなく、情報提供の見返りに要求した物も渋かった。
トロさまの子供・・・
どう考えても、赤ちゃんの体にあの顔がそのままくっついたのしか想像できません。
いやはや、トロさま、よかった、かっこよかった。
渋い!眉間のしわが渋すぎ。
お話そのものも群像劇にしては全然すっきりしてわかりやすかったし。
キャサリン・ゼタ・ジョーンズのタフな演技も光ってます。
なんか、尊敬する、あのタフさ。
ちなみに、彼女は撮影当時ほんとに妊娠してて、その子はマイケル・ダグラスのお子さん。
劇中ではいっさい二人が交差することはなかったけど、おもしろいものですね。
映像的にもお話のスジも素晴らしいと思いました。
結構長い映画なのに全然長く感じないのがそのよい証拠かと。
麻薬におぼれていくあの女の子を見て、不謹慎ながら「ああ、日本でよかったなぁ」と思ってしまいました。
自分自身、親に反抗する思春期を過ごしているので、その時期は親の踏み込めない領域が子供にあるのを知っているから。
もし、そこで何かあったら・・・私には落とし穴から子供を守れる自信がちょっとない。
おぼれてしまうとやっかいなだけに、自信ないっすね。
そう思うとねぇ・・・。
映画を観終わってから、「トラフィック」というタイトルは非常にマトを射たいいタイトルだなぁと感心しました。
観る前はよく分からんタイトルだなーと思ってたんで(^_^;
トロさま(笑)の渋かっちょよさを堪能するなら「誘拐犯」で!
銃の構え方(首傾けて狙いを定める)が激かっちょよいです。
ファンじゃないのにかっちょええと思わせる。
さすがトロさまです。