「ヤマタイカ」と言うマンガの登場人物で一番のお気に入りは「広目(こうもく)」という僧だと一樹に話したら、この本を薦められた。
どんな世界かと言えば、乱暴にいってしまえば日本を舞台にした「西遊記」に近い物語だ。
西遊記が「娯楽」を主眼にした物語であるのに対し、「宇宙皇子」は律令制がしかれた頃の日本の現状をまどろっこしいくらい切々と書いている。
それでも、主人公はツノが生え、常人にはない能力で活躍する。
そして、その背後には西遊記に近い宗教観がある。
「ゴダイゴ」の歌ではじまる「西遊記」しか知らない方はわからないだろうが、「西遊記」は私にとって「仏教世界のエンターテイメント小説」だ。
釈迦は雲を踏んで大陸を飛んで渡り、菩薩は真言を唱え悪鬼を打ち据えて仏に帰依させる・・・
「宇宙皇子」は50冊近く続刊が出ていて、私が読んでいるのはまだ4卷。
歴史も動くし、皇子も成長していくだろう。
なによりも、ここしばらくは読む楽しみが続くかと思うと非常にウレシイ(^^)