笑顔の富士登山競走

第59回富士登山競走が、7/28(金)に富士吉田市で開催されました。
歴史あるこの大会、総合優勝者には内閣総理大臣賞が授与されます。
7:30スタート、12:00に山頂ゴール、制限時間4時間半。
富士登山の経験があり、この競走を知らない人は、「あぁ、5合目から山頂までだな」と誤解される方も多いようです。
バスで5合目に入り山頂を目指すと、4時間半~6時間くらいなのですが、この競走は違います。
富士吉田市役所をスタートし、山頂までの行程21km、標高差なんと3,000mを登りきるのです。

hujitozan-annaizu
0合目の馬返しと呼ばれる地点まで、11kmのロード区間を走ります。
途中、中野茶屋から勾配はさらにきつくなり、道路も荒れてきます。
馬返しから5合目過ぎまでは、樹海の中を登ります。
登山道が整備されたので、丸太で組んだ階段や、土砂だまりなどが行く手をふさぎ、歩くには快適でも走るのには辛い状態となっています。

5合目までも、走れる人は出来る限り走ります。
そして、5合目以降、6合目あたりから森林限界を超え、あたりは溶岩と砂礫だけの世界になります。
無理に蹴ろうとすると、滑って滑って前に進みません。
まるで灰皿を歩いているようだと、どなたか外人の方が評されていました。
7~8合目と、頂上直前には岩場もあります。
文字通り、全身を使って這い蹲ってよじ登ります。
ここまで酷使してきた脚筋が悲鳴をあげ、痙攣を起こす人が続出します。
空気もかなり薄くなり、体がどんどん黄色くなってきます。
ヘモグロビンが十分な酸素と結合できず、赤くならないのです。
それでも頂上を目指し、狛犬を従えた白い鳥居を潜るとその先にゴールが待っています。

日本で一番過酷といわれる、3,000m登るだけの山岳競技。
その富士登山競走に参加してきました。

東京へ長期出張中の僕は、独り暮らしのさびしさを紛らわし、仕事のモチベーションを維持するために、富士登山競走の参加を急遽決断しました。
締め切り間近の5月27日のことだったと記憶しています。
実際、今年も締め切り前に定員に達し、申し込みは打ち切られたと聞きます。

それからが大変でした。
札幌国際ハーフマラソンを7月9日に控え、その3週間後に富士登山競走です。
練習メニューは大きく変えませんでしたが、ターゲットは札幌国際ではなく富士登山に絞りました。
2つもピークを持ってくることは出来ませんから。
それからは、筋トレにハーフスクワットを入れ、今まで以上に階段を使用する生活に切り替えました。
よほどのことが無い限り、エレベーターとエスカレーターは存在しないものと考える生活です。
仕事で客先に行っても、自分だけ10Fまででも階段で昇りました。
1段飛ばしで、腿の裏から臀筋にかけてをじっくりと意識しながら。
富士登山では平地のように体を前に進めるのではなく、真上へ持ち上げる筋力が必要とされます。
5合目までなら平地を走る能力である程度の記録は出せます。
しかし、5合目まで15kmあるのに、そこから先のたった6kmに同じだけ時間がかかるのです。
5合目まで2時間かかれば、そこから頂上までもおよそ2時間かかります。
どんなにロード区間を頑張っても、山場であっけなく順位が逆転するんです。

現地練習にも2回行きました。
既にここでも記したとおり、1回目は合宿とし、初日に馬返しから山頂までを踏破しました。
2回目は通し練習を企画したのですが、天候の急変のために5合目で打ち切り。
しかも体調が悪く熱発していたため(練習前から熱があったのではと言う疑念が湧いています)、非常に辛い練習となり、本番に向けて悪い印象だけが残ってしまう結果となりました。
馬返しまで1時間余り、滝のように汗が流れて脱水状態に近くなり、脚も上がらずとにかく辛かった。
そこから先5合目まではほとんど走れず、歩いていても両足のふくらはぎを攣る始末でした。
1回目の現地練習のときは、正直なところサブ4は固いと感じたのですが、2回目のこの練習でサブ4には危険信号が点ってしまいました。

しかもその後、自宅へ帰る中央高速バスの中で体調急変。
38℃を越す高熱にうなされ、自宅へ帰るも今度は下痢。
3日間独りで自宅療養となったのでした。
近くの医院に行くも、点滴は2度も失敗されるし、最悪。
でもそのとき処方された抗生物質のおかげで、細菌性と思われた下痢は収まり、なんとか回復しました。
あとになって思えば、この3日間の療養がいい疲労抜きになったのではと思われます。

どうしても前日入りしたかったので、27、28日の両日は有休をとりました。
そう、富士登山競走は平日の金曜開催なのです。
土日だと登山客が多いからでしょう。
宿は河口湖ユースホステル。
5月末に競走を申し込んだ後、必死で周辺の宿を探しましたがどこもいっぱいでした。
5月上旬には既に手配しないとダメのようです。
1回目の合宿のときにも、このユースホステルには泊まっておいたので、勝手もわかり安心でした。
考えられる限りのストレスは取り除き、できるだけリラックスして極限状態に挑みたかったので、今回はうまくいきました。

前日、14:10新宿発の中央高速バスで富士吉田へ向かいます。
現地に到着後、河口湖の住人さんと一緒に市役所へ。
ゼッケンの受け取り、抽選会の申し込み、ショップなどを見て回りました。
ナイキの試し履きができたり、パワーバーのブースや、アートスポーツもありました。
アートスポーツが後援してるんですね、知らなかった。

今回の持参品は以下の通り。
ウエストポーチ(パワーバー、パワージェル、芍薬甘草湯、ティッシュ、登山用スパッツ)
ウェア(ランシャツ・ランパン、Tシャツ、長袖Tシャツ、ロングタイツ、5本指ソックス)
シューズ(既に現役を退いたソーティマジックRR、リラックス用のビーチサンダル)
着替え(ジャージ上下、Tシャツ、パンツ、靴下など、バスタオル、ハンドタオル)
これらをバックパックに詰めて、身軽に出かけました。
ウエストポーチは、河口湖の住人さんのご好意で、親戚の方に預けて5合目の佐藤小屋で受け取れる手筈となりました。
終始、天候が不安だったため、これは非常に助かりました。
長袖Tシャツも預けたので、スタート時の服装に悩む必要が無くなりました。
寒ければ5合目で着ればいい。
これは本当に助かります。
給食も多めに預けて、臨機応変に対処できるように準備しました。

ユースホステルに戻り、買ってきたおにぎりをほお張りながら、寝床でしばしリラックス。
となりのベッドになった大阪から来たというランナーとしばし談笑。
道マラへ10年くらい続けて参加していて、海外マラソンもよく行くとか。
過去サブ3ランナーだったが、今はサブ3.5くらい。
一番速かったその時期に、舐めてかかったこの富士登山で8合目関門OUTを経験して以来、ずっと2度目はなかったのに、最近思うところあって参加したとのことでした。
今年は準備もしてないので、8合目までいければいいと言っていた彼、どうだったのでしょうか。

その後、風呂を浴びて21:00には就寝。
2時間後に目が覚めてしまい、また眠れないのかと焦りましたが、気がつけば朝。
きちんと眠れたようです。
もちろん、耳栓持参です。
ドミトリーなので回りはうるさいし、そもそもYH慣れしてる外人たちはまったく就寝時間を守らない。

朝4:30に起床、荷物をまとめてウェアを着込み、ジャージを羽織って出かけます。
河口湖の住人さんと一緒に、すかいらーくで朝食。
6:00くらいまでそこでだらーっとした時間をすごしました。
昨夜遅くにお通じがあったため、今朝は無し。
6:00過ぎに一旦河口湖の住人さんの自宅へ戻り、奥様の運転で市役所まで送迎してもらいました。
今夜は祝宴もセッティングしていただいているとのこと、俄然やる気がみなぎりますが、あんなこととなろうとは(苦笑)

6:30前には市役所へ到着。
さっさと荷物を5合目運搬車へ預けてしまい、近くを軽くアップしました。
その後そそくさと、スタートの列へと並びます。
去年転倒事故があったため、今年からは完走者とそれ以外の2列に分かれることとなりました。
それでも、タイム順などではないため、完走者以外の列はコミコミでした。
あちこちから怒号が飛ぶ、素敵な雰囲気でしたね。
今日は曇り一時雨の予報だったのに、なぜか快晴。
気温は低めでしたが、素晴らしい青空が広がっていました。
スタート前に既にじりじりと焼けてくるほどの陽射し。
予想外の好コンディションでしたが、いったい天気予報ってなんなんでしょうね。
気にするだけあほらしくなるほど、見事に外れました。

7:30スタート。
スタートロスは凡そ1分。
とりあえず、とことこと省エネ走法で馬返しを目指しました。
馬返しまでは脚を使わない、それでいてそれなりに好位置をキープする。
都合が好すぎて難しいですね(笑)
ピッチを短くして、蹴らないように足裏全体をぺたっと前に置き、体重移動で体を前にもっていく感じ。
ほとんど抜かれることは無く、じわじわと順位を上げていきました。
途中、楽走の磯ピーさんやもう一方(ゼッケン番失念しました)と、お互いの健闘を祈りエールを交換しました。
ニッポンランナーズの方数名にも話しかけ、水曜居残り組みさんの直前の怪我を悔やみました。
一緒に走れるまたとない機会だと思っていたのに、捻挫が早くよくなることを祈っております。

中野茶屋で給水、その直後くらいでしょうか、快走ルパン氏が突然現れました。
札幌国際ハーフで会ってますが、そういえば富士にも出るって言ってましたっけ。
ちょっとびっくり。
事前練習もなく、ぶっつけ本番ということで、完走が目標なんて言ってましたが、どう考えてもそういうペースではありません。
3時間半くらい狙ってんじゃないのと、冷やかしてみましたが、彼はなんと3時間10分で完走しちゃいました(驚)
総合28位ですからね、来年も参加したらもしかしてグリーンゼッケン狙えるかもしれませんよ。

馬返し到着、58’06、ここまで11km。
かなり自重して抑えて走っていましたから、脚は全然軽く余裕。
55分くらいで通過と考えていましたが、ここで無理して3分稼いでも後でつぶれたら意味ないですから難しいところです。
本来なら、ここから歩きを基本と考えていました。
でも快走ルパン氏が気持ちよく目の前を走っているので、自分もついていくことに。
つかず離れず気づかれないように(笑)
ほどなくして、河口湖の住人さんを捉えました。
抜いてからなんとなくそれっぽい人がいたなと思っていたんですが、あとから確認したらそうでした。
3合目の給水で快走ルパン氏には気づかれたかな。
僕は何度か脚を攣りそうになっていたので、ここから走ることをやめました。
階段を駆け上がろうとしたり、平地で走り出そうとするその瞬間が危険です。
やはり脚筋力不足は否めません。
もう騙し騙し行くしかありません。

5合目通過、1:44’07、ここまで15km、馬返しから46’13。
この時点で、サブ4は確信しました。
もしかしたらサブ3.5行けるかもしれないと思いつつ、それは目指さないことにしました。
なぜなら、サブ4完走が最大目標であり、無理して脚でも攣ったらそれすらぶち壊しになる可能性があるのです。
富士を舐めてはいけない。
2回目の現地練習で、暴風雨に行く手を阻まれたことを思い返します。
富士を舐めてかかると、手痛いしっぺ返しがきます。
5合目でウエストポーチを受け取り、軍手をはめました。
天気も好かったし、体調もよかったのでウエストポーチの中の給食を少し出して減らしました。
ここでも給食は何もとらず、レモンを口にしただけ。

ここからは砂に脚をとられながら、黙々とつづら折を登っていきます。
上を見上げてはダメです。
上を見上げるとうんざりしてしまいます。
体も起こさないといけませんから、脚も止まってしまいます。
登山客の方から声援が飛びます。
その都度、笑顔で「ありがとう」と応えるようにしていました。
時には「おお、余裕じゃんか。いけるいける、がんばれー」と言われながら。
とにかく黙々と脚を進め、意外にもどんどん周りを抜いていくことが出来ました。
別に砂礫が得意なわけじゃありませんが、母指球を意識しながら足裏全体で地面を掴むようにし、やはり体重移動で体を前に持っていく意識がよかったのかもしれません。
思ったより滑らずに前に進むことが出来ました。
雨で地面が固まっていたという噂も聞きましたが、思ったよりも歩きやすかったという印象でした。

7合目、既に両足とも完全に聴牌状態。
いつどこを攣ってもおかしくない状態でした。
既に何度も小さな痙攣は起きていて、歩きながらストレッチしてしのいでいる状態です。
ここで山小屋の給水とともに、芍薬甘草湯を飲みました。
痙攣止めの漢方です。
この先、岩場が待っています。
岩場では靴底が非常に薄いソーティーマジックを履いていた為、まるで裸足のような足裏感覚でした。
足場をちょっと間違えると、簡単に土踏まずを攣りました。
太ももの裏、脛の外側、ふくらはぎ、ありとあらゆるところを攣りかけました。
大きな痙攣にいたらなかったのは、薬のおかげでしょうか。

岩場に入って直ぐ、完全に仰向けになって係りの人のマッサージを受けている人がいました。
痙攣ですね、辛そうでした。
もう一袋持っていた芍薬甘草湯を、痙攣の薬だといって手渡しました。
係りの人が「もらっておけ!」と大声を張り上げてました。
この人、完走できただろうか。
まだ早い時間だったから大丈夫だと思います。

8合目通過、3:07’04、ここまで19km、5合目から1:22’57。
岩場も過ぎ、ここからゴールまでは30分かかりません。
最後の気力を振り絞り、ゴールを目指します。
山頂付近は雲の中で、風も強くかなり寒さを感じてきました。
重い高山病にはなっていませんが、もうフラフラです。
ときおり、バランスを崩して登山客のザックにもたれかかることもありました。
それでもまだまだ貪欲に人を抜きにかかります。
まだ上を見上げてはいけません。

再び岩場を過ぎ、1つ目の白い鳥居を潜りました。
ここまでくれば頂上は直ぐそこです。
上を見上げると、ほんと直ぐそこに頂上があり、頂上から大きな声援が聞こえてきます。
狛犬を従えた白い鳥居。
それを潜って左に折れると直ぐゴールです。
鳥居の直前でカメラマンが構えてました。
サングラスと帽子をとって、最高の笑顔で鳥居を潜りました。
そして、ゴール。
思えば、富士の山頂は自分の心の中にあったような気がします。
絶対に山頂に行くんだという気持ちが自分の心の中の山頂の高さを越えたとき、これがゴールの瞬間でした。
日本でここより高いゴール地点は無いのです。
そこに笑顔で、道中の声援にも応えながら到達できました。

なんともいえない充実感、感動が僕を包みますが、浸っている余裕はありません。
気温は限りなく0℃に近く、強風が吹き荒れています。
あわてて下山です。
これが富士登山競走の過酷たるもうひとつの理由。
下山道はブル道と呼ばれ、ただただつづら折でくだっていくだけの砂礫の道。
足首まで小石に埋まり、靴の中は石だらけ、シューズは破れて、ソールは剥がれる。
僕は今回、小石が入らないようにmont-bellのスパッツを買っていきました。
それでも小石が入るなぁと思ったら、靴に思いっきり穴が空いてましたとさ。
ソールもボロボロで、みごとに僕のソーティマジックRRは天寿を全うしました。
この靴とウェアでサブ3を達成し、富士登山競走もサブ4で完走しました。
来年のサロマでは絶対にこの靴は履けないなぁ。
グランドスラムの順番を間違えました(笑)

正午には5合目まで下りてきて、荷物を受け取り、バスの停留所近辺でぼーっとしてました。
陽射しも強くじりじりと焼けて、脚にビーチサンダルの痕が出きました。
よし、これで靴下焼けは消したぞ(笑)
お握りを受け取ったときに、素直に「お腹すいた~」と声に出てしまいました。
5合目で1時間くらい過ごしたでしょうか。
たまたま近くに昨年の王者、鏑木さんの姿もありました。
今年は4位だったようですが、後光が射して見えましたね。

5合目からバスで市役所まで。
道中1時間程度かかります。
うとうとしながら、気がついたら市役所についてました。
既に表彰式が始まっていました。
今年は16年ぶりの大会記録更新があったとのことです。
2時間32分とか。
僕より1時間先にゴールしてるんですから恐れ入ります。
僕がゴールしたときには、既に5合目まで下りてきたかもしれません。

流石に内臓が疲れていて、お握りも3つのうち2つしか食べれませんでした。
市役所では吉田のうどんも振舞われていたのですが、とても食べる気力がありません。
簡易シャワーも用意されていて、長蛇の列になってました。
河口湖の住人さんと待ち合わせて、僕らはそそくさと温泉へ。
そして、河口湖の住人さん一家と一緒に祝宴の宴へと向かいました。

いやぁ、奥様との話も弾み、ついつい飲みすぎてしまいました。
といっても、ビール2杯に焼酎2杯だけなんですけどね。
それすら受け付けられないほどに、体は痛めつけられていたんですね。
すっかりご馳走になってしまい、北海道マラソンにおいでになるときには、今度は僕らが目いっぱい振舞う番です。
楽しい和やかなひと時でした。

その後、河口湖駅まで送っていただき、20:19発の富士急行にて大月へ向かいました。
座席ですっかり眠りこけていたのですが、突然目が覚めて戻しそうになりました。
あわてて左手で口を押さえ立ち上がると、タイミングよく駅に止まったところ。
ホーム脇の草むらでひとしきり吐きました。
あぁ~、ご馳走になったのにもったいない。
で、振り返ると当然電車は行った後。
つうか、突然駆け下りて吐いてたやつが戻ってきてもイヤですね(笑)
ベンチに腰掛けてちょっと放心状態の後、時刻表を調べました。
・・・この駅に止まる電車はもう無い(笑)
駅の名前は・・・「かせい」??
確かに昼間は赤土の砂埃にまみれてましたが、いつの間にか火星にいるとは思いませんでした。
いえいえ、「禾生」という駅らしいです。

富士急行からJR乗り継ぎの乗車券を買っていたので、ここで回収されたら嫌だなぁと思いつつ、改札へ向かいましたが、改札の中には居眠りしてるおばさんがひとり。
ありがたく無視させていただきましたとも。
そして、駅前の商店のおばあちゃんにタクシーを呼びたいんだけど、とたずねました。
近くのガソリンスタンドを指差して、あそこがそうだけどもう閉まるから急いでいきなさいと。
急いでいったのですが「今日はもうおしまい」とつれない返事。
えぇ~、俺東京へ帰りたいんだけど・・・
ここでどうしろと・・・
ヒッチハイク?野宿??

葛藤の末、河口湖の住人さんに電話しました。
大月まではあと少し、大月までいければ十分に帰れるのですが。
最初から大月まで送ってくれると言っていたのに、富士急行ありますからと、かえって余計な手間をかけてしまいました。
30分くらいして、河口湖の住人さんの車に拾われ、無事に大月まで送っていただきました。
本当に情けないやら、なにやらで、今回はお世話になりっぱなしでした。
最後、こんなオチまでつくとは。

高尾で中央線に乗り換え、無事に市ヶ谷に到着したのは0時を回っていました。
全部戻してしまったので、ふたたび吉野家でお腹を満たし、家に戻りました。
これで、僕の富士登山競走は終わり。
家に帰るまでが富士登山競走です(笑)

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思えばいつだったか、積丹に家族でウニを食べに行った帰り、積丹岬に立ち寄ったこと「つかの間の夏休み~2日目」がありました。
娘を抱えて海岸から岬まで登って頂上で脳貧血になったというあの話。
運動不足を痛感し、僕が走り出すきっかけともなったあの事件から約3年。
積丹岬でへこたれていた僕が、3年後に富士登山競走を完走しているとは、誰があのとき想像できたでしょうか。
この完走メダルはちっちゃいけれど、物凄い重いメダルです。
これでグランドスラムも2つ目。
ついに来年のサロマ参戦を公言します!!
来年はサロマでサブ9、そしてグランドスラム達成へ。

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笑顔の富士登山競走 への15件のフィードバック

  1. Ogaman のコメント:

    相変わらずの素晴らしい完走記ありがとうございます。
    しかもオチまでしっかりと(笑)
    来年はサロマですか、楽しみだなぁ。

  2. かずき のコメント:

    >Ogamanさん
    来年のサロマでは僕がゴールで待っています。
    昨年の美瑛の誓いは、今年の道マラでのリベンジを経て、来年のサロマで完結です。
    まずは中島公園で、そして来年はサロマで、お互いの健闘を笑顔で称えあいましょうね。

  3. まっち のコメント:

    うん。カッコイイよ。
    次は道マラのリベンジだね。

  4. 警告おやじ。 のコメント:

    ボロボロになったソーティマジックRRくんが、レースの過酷さを物語っていますね。
    改めて、おめでとうございます!来年のグランドスラム達成期待しています!

  5. らんらんらんなー のコメント:

    お疲れ様でした。そして、おめでとうございます。
    素晴らしい♪ またまた 「感動」 がひとつ増えましたね。
    同じ走るでも いろいろなレースに挑戦し 完走していく。
    尊敬しちゃいます~~
    内臓が痛んでるようなので ゆっくり休養してあげてくださいね。

  6. まゆママ のコメント:

    すごすぎです。
     どこまで行ってしまうのでしょう。
     おめでとうございます。
     来年のサロマの次は?
     いったい?

  7. navi のコメント:

    お疲れさまでした。感動とオチをありがとう。
    次々と、そして確実に目標を作り、そのための鍛練を積み、達成していくかずきさんには頭が下がります。これからも素晴らしい夢に楽しくチャレンジし続けてくださいね。

  8. OYU のコメント:

    ほんっとうにおつかれさまでした!
    どんなに過酷なレースなのかがよくわかりましたよ。
    富士山にも登ったことのない私には想像絶するレースです。
    かずきさんのチャレンジ精神、私も見習いたいものです。
    次は道マラですか。
    しっかり疲れをとってくださいね!

  9. 怪走ルパン のコメント:

    はじめてお邪魔します。
    本当におつかれ様でした。
    当日の朝、山頂が見えたときには心底げんなりしましたが
    登った充実感はロードレースでは味わえませんよね。
    それから一般登山者の応援。本当にうれしかった。
    来年も都合がつけば参加したいと思っています。
    ぜひ来年は雲上で会いましょう。

  10. momoko のコメント:

    完走おめでとうございます!!お疲れさまでした。
    かずきさん、凄いです~~!日本で一番高いゴール、感動的でしょうね。
    超人的なかずきさんのことだから、体調は戻られてると思いますが、無理されないで 疲れをとってくださいね。
    道マラ、今年も応援しています!!

  11. かずき のコメント:

    >まっちさん
    道マラのリベンジ、どうなるかなぁ~
    長い距離全然踏んでないので、タイムは期待しないでください。
    記録更新はNYCマラソンでと思ってます。
    >警告おやじ。さん
    実物をお見せしたいくらいですよ、ほんと。
    すっごいボロボロっすよ。
    玄関に置いといたら、風化しそうです。
    >らんらんらんなーさん
    僕は飽きっぽいので、モチベーションを維持するためにも、こういうレースの選択の仕方がいいのかもしれません。
    でも全てはフルマラソンの記録短縮のためです。
    >まゆままさん
    どこまで行けるでしょうね。
    サロマの次までは考えてます。
    海外5大マラソン制覇と、日本山岳耐久レース挑戦ですね。
    >naviさん
    監督がサインに添えてくれた言葉『夢の実現』
    相手が子供たちのときは「夢と希望」という言葉を添えるんだそうです。
    大人の僕らは、実現しなければいけないということなんですね。
    >OYUさん
    過酷も過酷、笑顔や楽しさが勝ってるから、多少は中和されているかもしれないけど、辛さは想像を絶するものがありましたね。
    目の前の人が次から次へと脇にそれてしゃがみこむ。
    でもね、辛さが大きい分、楽しさも補って余りあるものでした。
    >怪走ルパンさん
    げんなりしたままでよかったのに(笑)
    ルパンさんに雲上で会うためには、3時間に迫る勢いで登らないと、待ちきれないでしょうから大変だ。
    >momokoさん
    見えない疲れがあると思うので、今日までは軽めに調整してます。
    背中の日焼けも水疱になってしまったし、体の変化が落ち着くまでは。
    朝起きたら水疱も消えてましたが、皮膚科行ってきます。

  12. マサ のコメント:

    おめでとうございます。完走記、じっくり読ませていただきました。
    写真もいい表情してますね。かっこ良すぎです・・・。
    本当にお疲れ様でした。益々の活躍期待してますよ!

  13. 水曜居残り組み のコメント:

    完走記読ませていただきました。
    せっかくの一緒に走るチャンスをダメにしてしまい、申し訳ございません。
    私の不注意のせいで。
    脚の状態がいっぱいいっぱいでこのタイムですからね。
    馬返し以降も走らずに、脚を温存したほうが攣ることなく、山頂に向えます。タイムを取るか、コンディションを取るか難しい選択ですが。

  14. ファイアー のコメント:

    富士登山競走、走ったんですね~ちょっと想像できませんがすごいということはわかります。(笑)
    北海道マラソン、お互い頑張りましょう!^^

  15. かずき のコメント:

    >マサさん
    かっこいいかどうかはとりあえず置いといて。
    髪型物凄いペタっとしてますし(笑)
    でも、すごい嬉しかったんでしょうね、いい笑顔だとは思います。
    >水曜居残り組みさん
    もしかして、また来年も・・・
    なんとも言えませんが、もっとタイムを縮められるはずだという欲がでてきました。
    >ファイアーさん
    物凄い辛かったですけど、練習も含めて、ほんっと楽しかったです。
    4回富士山に登りましたが、全部違いました。
    完走したときの充実感といい、フルとは違う喜びがあります。

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