ジャック・スパロウ船長に惚れ込んでいる私に、友が薦めてくれた映画です。
「ジャック・ザ・リッパー(切り裂きジャック)」を題材にしたお話。一応、スパロウ船長とはジャックつながりか?
雰囲気、あります。ロンドンの夜と霧の雰囲気、時代の雰囲気。
スジとしては、実在の事件にフィクションをかぶせてあるから、雰囲気が良くないと最初から最後まで上滑りするものだと思われますが、これは大丈夫。
今でも、犯人は「知的上流階級」の人間だろうと言われてますが、劇中でもそれにそって話が流れてますね。
猟奇殺人系サイトで切り裂きジャックについて写真付きの詳細な記事を読んだばかりなので、殺人経過からだいたいのあらすじがわかってしまったのですが(特に後半)、それがあっても充分楽しめました。
殺人や暴力シーンは極力抑えたカタチになっており、ナイフの閃光、肉を切り裂く音、フォーカスをあえて外した背景に横たわる死体など「想像を駆り立てる」効果が。
最後の犠牲者などは私は細かい文章による描写をすでに読んでたせいか、かなりエグく感じました・・・(^_^;;
主演のジョニーデップ、いい雰囲気です。「逃避」してる描写がゆらゆらとして。
いかにも、線が細く神経が繊細で霊的な勘もある警部の役にハマってると思います。
個人的には、彼を補佐するピーターゴットレイ(ロビーコルトレーン)が好きでした。
「心理探偵フィッツ」が好きなんで、これもいい味だしそうだなぁと思っていたらまさにピタリ。
ジョニーデップ演じるアバーライン警部とのキャラの対比が映画を上手くしめていたと思います。
ラストは、賛否が少し分かれるかなぁという感じだったけど、個人的にはいいラストだと思いました。
いくつかの想像を巡らせることができて余韻があるというか。
しかし、設定が設定なだけに、全体に重くダークである意味「救いの無い」映画なことも事実。
でも、「うーん、重たかったなー」とならないのはジョニーデップの「美青年」さ加減かも。
あんまりああいうタイプに触手が動かない私にはいささか現実離れしすぎてるというか(^_^;
背景が全体的にダークだけど綺麗だからそう思うのかなぁ。
とはいえ、猟奇殺人系映画のお好きな人にはオススメです。
あと、ジョニー・ファンにも。
血をみるのが苦手なひと(特に切り傷系)にはオススメできかねます。
もやーんとしたラストが苦手な人にもおすすめできないかなぁ。
カッコーの巣の上で
原題「One Flew Over the Cuckoo’s Nest」 ジャック・ニコルソン主演。 1975年のアカデミー作品賞、主演男優賞、主演女優賞など受賞。 重く、救いの無い作品だということだけ聞いていて、敬遠していた作品のひとつです。 実際にレンタルショップに足を運んでいたのでは、…